あまり知られていないことですが、コーヒーも一種の発酵食品と言えると思います。どの発酵食品にも言えることですが、発酵過程の成功には必要の無い微生物を極力避ける必要があるのはもちろんですが、逆に殺菌しすぎると常在菌まで殺してしまうことになりますので、発酵が進みません。余談ですがオアシス農園のフェルナンドとペドロはどちらも寿司職人出身。細やかなサニテーション管理はお手のものです。全ての工程の前には、石鹸で手を丁寧に洗います。
オアシス農園のコーヒーがとても綺麗なのは、この辺にも理由があるかもしれません。
農園での精製処理と選別方法をご紹介します:
オアシス農園での選別と精製(ナチュラル製法、コーヒーの果実からパーチメントまで)
- 収穫
- 十分に熟した果実のみを収穫 傷んだチェリーは取り除かれます
- バルセオ
- 収穫したチェリーの洗浄、ゴミや不良果実は浮き上がり、取り除かれます
- 水に沈んだ比重の高いチェリーのみ次の工程へ 洗浄も兼ねます
- 手作業による選別
- 未成熟、過熟、虫害、病害、皮の破れや痛みのあるチェリーを手作業で除去
- 除去されたコーヒー果実は、最高の品質とは言えないまでも、まだ使用可能。今は自家用のコーヒーとして精製後に消費されますが、将来は「セカンドライン」として販売するのもあり?笑
- オキシデーション
- 一定の時間、日陰で果実を休ませる
- 酸素を吸わせ、その後の発酵過程を助ける。果実の追熟の意味もある
- 発酵
- 発酵プロセスの選択
- 嫌気発酵 or 好気発酵
- 発酵方法の選択
- 樫の木箱
- コンクリートタンク
- プラスチックバッグ
- その他
- 発酵時間と発酵方法の組み合わせの選択
- 発酵時間
- モスト(コーヒー果実から滲み出た液体、コーヒー果実のジュース)
- 発酵プロセスの選択
- 乾燥
- ドライヤー乾燥
- 発酵後の濡れた果実は外側の水分を飛ばすために、やや温風が流れ強制排気される 箱の中で24時間ほど乾燥される。熱風ではなく温風のため、有益な常在菌はそのまま生きており、さらにこれはカビなどの発生を防ぐためにも有効。
- マルケシーナにて天日乾燥
- 通常10日から15日間、マルケシーナと呼ばれる通気性の良い屋根付きの部屋で天日乾燥される
- 1日に何度も表裏を入れ替えるように混ぜ、均一に乾燥させる
- 既定の湿度量になるまで繰り返す
- 混ぜている間にも、見つけた未熟豆・不良豆は丹念に取り除かれる
- 降雨日が続くと乾燥に非常に時間がかかる時がある
- ドライヤー乾燥
- パッキング・出荷
- 既定の水分量まで乾燥させたら、プラスチックバッグに入れらせ出荷される。
- 脱穀とパッキングの工程へ
カフェ・ディレクト(パーチメントからグリーンビーンズ、パッキングまで)
- 脱穀
- カフェ・ディレクトの提携脱穀・パッキング場にて、脱穀作業が行われる
- ナチュラル製法の種(乾燥した果実+パーチメント付き種)と、ウォッシュト製法の種(パーチメント付き種)は見た目も異なり、脱穀する機械も違う
- 機械を通すと初めて生豆(グリーンビーンズ)となる
- 選別
- 手作業にて1粒1粒不良種が取り除かれる
- コロンビアのコーヒー生産者協会(FNC)の規定では、エクスポートグレードのコーヒー(生豆)において、不良豆の許容含有率は2%未満とされています。これには、黒豆、欠けた豆、虫食い豆などの欠陥豆が含まれます。この厳しい基準により、コロンビア産コーヒーの品質が高く維持されています
- ですが、カフェディレクトでは、何回にも及ぶ手作業による選別により、その基準を大幅に下回る0.5%(例えば1キロあたり5g, 品種にもよるが25粒ぐらい)以下を目指しています
- パッキング・箱詰め
- 12キロの真空パックが、1つの段ボール箱に収まります
- 25キロ以下の貨物は、日本の宅配便で輸送可能です。30キロを超える麻袋では、輸送は専用便を使用する必要があるためです
- 宅配便のこともありますが、カフェディレクトでは、コーヒー1パック12キロは女性にもなんとか扱える重さと考えました
- 真空パックは、輸出入時のリードタイム中に生豆が空気が触れて、水分含有量が変わったり、他のものの匂い移りの防止を助けます。ロースター様のところまで真空パックでお届けするのを保証するものではありませんが、鮮度維持には効果的
おわり